寡婦控除と介護保険

介護保険料は住民税の課税の有無、合計所得金額等を基に算定されています。

 

介護保険料の基準額や段階は自治体ごとに異なりますが、判定の第一段階として、

世帯全員が住民税非課税、本人が住民税非課税で世帯員が住民税課税、

本人が住民税課税の区分があります。

 

 例 一人世帯で本人(65歳以上)の収入が課税年金収入のみで2,200,000円の場合

    社会保険料控除については省略しています

 

住民税額は均等割と所得割を合わせて大体69,500円ほど、介護保険料は港区の場合、第6段階に該当し、年額78,687円となります。

 

通常は住民税と介護保険料がこのぐらいかかりますが、この人が夫と死別等一定の要件を満たす場合には寡婦に該当するため、少し話が変わってきます。

  

  寡婦に該当すると住民税の非課税の範囲が合計所得金額35万円以下から125万円以下に拡大され、上記の人でも住民税が課税されなくなります。

  住民税が非課税になると、介護保険料の段階も下がります。

 

 介護保険料は(港区の場合)

  住民税が非課税、一人世帯のため、世帯全員が住民税非課税の区分に該当

  住民税が非課税の場合は合計所得金額と公的年金収入額の合算額で段階が

  決定されるので、上記の例ですと

   合計所得金額1,000,000円+公的年金収入2,200,000円=3,200,000円 

    3,200,000円>1,200,000円  第3段階 年額48,711円

   

  寡婦に該当するだけで住民税が69,500円から非課税に、介護保険料が78,687円から48,711円になりました。

  2つ合わせると10万円近く負担が減ります。

  

  状況によって、寡婦はこれだけ負担を減らすことができますが、本人が寡婦控除を適用できることに気が付かず控除をし忘れるケースが多いのです。

  寡婦控除は自己申告のため、自分から確定申告などで申告します。自治体が該当する人に対し、勝手に控除を付けてくれるわけではありません。

  確定申告の際に付け忘れるとそのまま住民税が課税され、介護保険料の段階も高くなるため注意が必要です。

  寡婦に該当される方は忘れずに寡婦控除を申告しましょう。

 

 ※ 寡婦とは、納税者本人が、原則としてその年(住民税の場合は前年)の12月31日の現況で、次のいずれかに当てはまる人です。

 

      (1) 夫と死別し、若しくは離婚した後婚姻をしていない人、又は夫の生死が

      明らかでない一定の人で、扶養親族がいる人又は生計を一にする子が

      いる人です。

      この場合の子は、総所得金額等が38万円以下で、他の人の控除対象

      配偶者や扶養親族となっていない人に限られます。

 

      (2) 夫と死別した後婚姻をしていない人又は夫の生死が明らかでない一定の人で、

      合計所得金額が500万円以下の人です。

      この場合は、扶養親族などの要件はありません。

                  (注) 「夫」とは、民法上の婚姻関係をいいます。